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エンティティSEOとは?中小企業が取り組む基本と実務手順をわかりやすく解説

エンティティSEOの意味やキーワードSEOとの違い、中小企業が優先すべき情報整理、Googleビジネスプロフィール・構造化データの活用方法を解説します。

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最終確認
読了目安約23分
執筆GPJ
企業や店舗の情報を公式サイト、Googleマップ、SNS、構造化データで整理するエンティティSEOの概念図
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この記事の結論と要点

エンティティSEOは、企業や店舗を検索エンジンに登録して順位を上げるための単独施策ではありません。自社が何者で、どこにあり、どのような商品やサービスを提供しているのかを、公式サイトやGoogleビジネスプロフィールなどで正確かつ一貫して伝える考え方です。中小企業では、まず会社名・店舗名・住所・電話番号・営業時間・サービス内容を一覧化し、公式サイトと外部プロフィールの表記を照合することから始めましょう。そのうえで、必要に応じてOrganizationやLocalBusinessなどの構造化データを実装し、テストツールとSearch Consoleで確認します。構造化データを設置しただけで上位表示や特別な検索表示が保証されるわけではないため、実際の顧客にとって分かりやすい情報整備を中心に進めることが大切です。

  • エンティティSEOはGoogleが公式に定義した独立施策名ではなく、企業・店舗・人物・商品・サービスなどを実在の対象として理解してもらいやすくする考え方です。
  • キーワードが検索される語句であるのに対し、エンティティは名称、場所、提供内容などが結び付いた実在の対象です。
  • 中小企業は、会社名・住所・電話番号・営業時間・サービス内容・公式URLを一覧化するところから始められます。

対象読者:中小企業の経営者、個人事業主、店舗・クリニック・サロンの経営者、社内に専任のWeb担当者がいない企業。特に会社名・住所・サービス情報が媒体ごとにばらばらになっている事業者。

「会社名で検索しても公式サイトが分かりにくい」「Googleマップの営業時間が古い」「サイトとSNSで住所や電話番号の表記が違う」といった状態は、検索エンジンだけでなく、見込み客にも不安を与えます。こうした情報の食い違いを整理する考え方として、近年「エンティティSEO」という言葉が使われています。

エンティティSEOは、Googleが公式に定義した独立の施策名ではありません。一般には、企業・店舗・人物・商品・サービスなどを、単なる検索キーワードではなく、実在する対象として検索エンジンに理解してもらいやすくする取り組みを指します。

この記事では、エンティティSEOの意味、キーワードSEOとの違い、中小企業が取り組む基本手順、Googleビジネスプロフィールや構造化データとの関係を整理します。特別なシステムを導入する前に、自社で確認できる範囲から順番に見ていきましょう。

この記事の結論

エンティティSEOは、企業や店舗を検索エンジンに登録して順位を上げるための単独施策ではありません。自社が何者で、どこにあり、どのような商品やサービスを提供しているのかを、公式サイトやGoogleビジネスプロフィールなどで正確かつ一貫して伝える考え方です。中小企業では、まず会社名・店舗名・住所・電話番号・営業時間・サービス内容を一覧化し、公式サイトと外部プロフィールの表記を照合することから始めましょう。そのうえで、必要に応じてOrganizationやLocalBusinessなどの構造化データを実装し、テストツールとSearch Consoleで確認します。構造化データを設置しただけで上位表示や特別な検索表示が保証されるわけではないため、実際の顧客にとって分かりやすい情報整備を中心に進めることが大切です。

この記事でわかること

  • エンティティSEOの意味と、Googleの公式用語ではないという位置づけ
  • キーワードと企業・店舗などのエンティティの違い
  • 中小企業が最初に整理すべき会社名・住所・電話番号・サービス情報
  • Googleビジネスプロフィールと構造化データの役割の違い
  • OrganizationとLocalBusinessを検討する際の基本的な考え方
  • エンティティSEOが向くケース、向かないケース、実施時の注意点

エンティティSEOとは?まず押さえたい意味と位置づけ

エンティティSEOとは、企業・店舗・人物・商品・サービスなどの実在する対象について、名称、所在地、提供内容などをWeb上で一貫して示し、検索エンジンがその対象を理解しやすくするための考え方です。Googleが公式に定義した独立のSEO施策名ではないため、特別な順位保証施策として捉えないことが重要です。

検索エンジンにとって、Webページは単なる文章の集まりではありません。ページに書かれた企業名、住所、電話番号、サービス内容、公式サイト、関連するSNSなどを手がかりに、どのような事業者について説明しているのかを読み取ります。

たとえば「福岡 美容室」は検索されるキーワードです。一方、「福岡市中央区にある、〇〇という名称の美容室」は、名称、場所、業種、提供サービスが結び付いた一つの店舗情報です。前者が検索語、後者が検索対象になり得る実在の対象という違いがあります。

GoogleのSEOスターターガイドは、SEOを検索エンジンがコンテンツを理解しやすくし、ユーザーが検索を通じてサイトを見つけやすくするための取り組みとして説明しています。エンティティSEOも、この基本から離れて考える必要はありません。

  • 企業:法人名、ブランド名、代表者、所在地、事業内容
  • 店舗・クリニック:店舗名、住所、電話番号、営業時間、診療科やサービス
  • 人物:代表者、院長、講師、職人などの役割や専門分野
  • 商品・サービス:商品名、特徴、提供者、対象地域、利用条件
キーワードとエンティティの違い
観点 キーワード エンティティ
福岡 美容室 福岡市中央区にある〇〇美容室
意味 検索される語句 実在する企業・店舗・人物・商品など
主な情報 検索語や悩み 名称、場所、提供内容、連絡先など
整備方法 ページ内で自然に扱う 複数の情報源で正確かつ一貫して示す

具体例

  • 会社名をページごとに「株式会社〇〇」「〇〇株式会社」「〇〇福岡支店」と使い分けている場合は、それぞれが実際の正式名称やブランド表記として妥当かを確認します。

注意点

  • 「エンティティ化すれば必ず上位表示される」「Googleに登録されれば順位が上がる」といった説明は正確ではありません。
  • キーワードを会社名や店舗名に過剰に追加することは、実態を伝える情報整理とは別の行為です。

例外・適用できないケース

  • 同じ名称の企業や店舗が複数ある場合、住所、電話番号、公式URL、事業内容などを組み合わせて識別しやすくします。

なぜ中小企業にエンティティSEOの考え方が必要なのか

中小企業では、会社名や店舗情報が公式サイト、Googleビジネスプロフィール、SNS、ポータルサイトなどに分散していることが多いため、情報の一貫性を確認するだけでも改善の土台になります。

検索結果でユーザーが知りたいのは、単にキーワードを含むページだけではありません。「この会社は何をしているのか」「自分の地域に対応しているのか」「今も営業しているのか」「どこに連絡すればよいのか」といった判断材料です。

公式サイトでは営業中になっているのに、Googleビジネスプロフィールでは古い営業時間が表示されている、サイトとSNSで電話番号が異なる、といった状態では、検索エンジンが情報を整理しにくくなるだけでなく、ユーザーが問い合わせをためらう可能性もあります。

Googleは検索結果やビジネス情報の判断に複数の情報源を利用します。事業者が入力した情報だけでなく、公式サイト、第三者の情報、ユーザー投稿などが関係する場合があるため、まず自社が管理できる公式情報を正確に整えることが現実的です。

  • 会社・店舗の正式名称と一般的な呼び名を整理できる
  • 住所、電話番号、営業時間、URLの表記ゆれを減らせる
  • サービス内容や対応地域を、ユーザーが理解しやすく説明できる
  • 構造化データやGoogleビジネスプロフィールの設定ミスを見つけやすくなる
事業形態ごとに確認したい基本情報
事業形態 主に確認する情報 優先するページや媒体
法人企業 正式名称、所在地、代表者、事業内容 トップページ、会社概要、公式SNS
店舗・サロン 店舗名、住所、営業時間、電話番号、予約先 店舗情報、アクセス、Googleビジネスプロフィール
クリニック 施設名、所在地、診療科、診療時間、予約方法 診療案内、アクセス、Googleビジネスプロフィール
訪問型サービス 事業者名、対応地域、問い合わせ先、提供内容 サービスページ、対応地域ページ、公式プロフィール

具体例

  • 福岡市内の店舗であれば、住所を「福岡市中央区〇〇」と省略する媒体と、番地まで記載する媒体が混在していないかを確認します。省略が常に誤りとは限りませんが、正式な所在地と照合できる状態にしておくことが大切です。

注意点

  • 情報を統一するために、実際には営業していない地域名や、提供していないサービスを追加してはいけません。
  • 事業内容が変わった場合は、サイトだけでなくプロフィール、予約ページ、SNSなども更新対象になります。

例外・適用できないケース

  • オンラインのみで顧客と対面しない事業は、Googleビジネスプロフィールの対象条件に当てはまらないことがあります。無理に店舗情報を作成するのではなく、公式サイト上の組織情報を整えます。

Googleビジネスプロフィールと構造化データは何が違う?

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップ上の事業者情報を管理する仕組みです。構造化データは、Webページの内容を検索エンジンが読み取りやすい標準化された形式で補足する仕組みです。両者は関連しますが、同じものではありません。

店舗、クリニック、サロン、飲食店など、顧客と対面で接触する事業者は、Googleビジネスプロフィールで営業時間、電話番号、所在地、写真、投稿、口コミなどを管理できます。ただし、無料で利用できることと、検索順位や集客成果が保証されることは別です。

構造化データは、ページ上に掲載されている企業や店舗の情報を、検索エンジンが解釈しやすい形式で記述するものです。GoogleはJSON-LDを含む形式をサポートし、構造化データの検証にはRich Results Testなどを案内しています。

どちらも正しい情報を伝える助けになりますが、設定しただけでナレッジパネル、リッチリザルト、上位表示が必ず実現するわけではありません。検索結果での表示は、Googleの仕様や検索状況などによって判断されます。

  • Googleビジネスプロフィール:検索・マップ上の事業者情報を管理する
  • 構造化データ:Webページ内の情報を機械可読な形で補足する
  • 公式サイト:事業者の詳しい説明、サービス、料金、実績、問い合わせ先を示す
  • SNS:公式アカウントや最新情報を補足する。ただし、公式アカウントであることを明示する
Googleビジネスプロフィールと構造化データの比較
項目 Googleビジネスプロフィール 構造化データ
主な場所 Google検索・Googleマップ 自社WebサイトのHTML
主な役割 営業時間、所在地、電話、写真などの管理 ページ内容を標準化された形式で説明
対象 対面接客を行う事業者など 企業サイトや店舗サイトなど
注意点 対象条件、名称、住所、カテゴリのガイドライン ページ本文と記述内容を一致させる

具体例

  • 会社サイトではOrganization、実店舗では適切なLocalBusinessの型を検討します。ただし、schema.orgに型が存在することと、Google検索で特別な表示が保証されることは同じではありません。

注意点

  • Googleビジネスプロフィールの名称に、検索対策目的で地域名、電話番号、URL、営業時間、キャッチコピーなどを付け足すのは避けます。実際に使用している名称を正確に反映します。
  • 構造化データに、ページ本文に掲載されていない情報や確認できない情報を記載しないでください。

例外・適用できないケース

  • 来店型ではなく、顧客の所在地へ訪問する事業者は、Googleビジネスプロフィールの対象になり得ます。ただし、対応地域や住所の設定は実態に合わせる必要があります。

中小企業が進めるエンティティSEOの基本手順

最初に情報を一覧化し、次に公式サイト、Googleビジネスプロフィール、SNSの順で照合します。その後、必要性と対応できる体制を確認したうえで構造化データを実装し、テストと公開後の確認を行います。

いきなり構造化データのコードを書くより、まず自社情報の基準を決める方が安全です。Web担当者がいない企業では、表計算ソフトなどに情報をまとめ、更新時に参照する台帳として使うと管理しやすくなります。

情報を整えた後に、公式サイトの会社概要や店舗情報を更新します。会社名、住所、電話番号、営業時間、サービス名などは、ユーザーが見えるページにも掲載してください。構造化データだけに記載しても、訪問者への説明にはなりません。

最後に、会社サイトではOrganization、店舗や地域型ビジネスでは適切なLocalBusinessの型を検討します。実装後はRich Results Testなどでエラーを確認し、公開後はSearch Consoleで状態を確認します。

  • Step 1:正式名称、通称、住所、電話番号、営業時間、URL、サービス、対応地域、代表者、公式SNSを一覧化する
  • Step 2:トップページ、会社概要、店舗情報、アクセス、サービスページ、問い合わせページを照合する
  • Step 3:Googleビジネスプロフィールの名称、住所、カテゴリ、営業時間、電話、URL、写真、予約先を確認する
  • Step 4:公式SNSのアカウント名やプロフィール情報が、自社の公式アカウントだと分かる状態か確認する
  • Step 5:必要に応じてOrganizationまたはLocalBusinessの構造化データを実装する
  • Step 6:Rich Results Testで検証し、公開後にSearch Consoleで確認する
最初に作る情報確認シートの例
項目 記載例 確認すること
正式名称 株式会社〇〇 法人名や公式文書と一致しているか
店舗名 〇〇美容室 看板や公式サイトで実際に使っているか
住所 福岡県福岡市中央区〇〇1-2-3 最新の所在地か、表記を確認できるか
電話番号 092-000-0000 現在つながる番号か
営業時間 10:00〜19:00 曜日・臨時休業の案内と矛盾しないか
サービス カット、カラー、ヘッドスパ 実際に提供している内容か
公式URL https://example.jp/ 自社が管理するURLか

具体例

  • 福岡のサロンが、公式サイトでは「〇〇サロン」、Googleビジネスプロフィールでは「〇〇サロン 福岡中央店」、Instagramでは別の略称を使っているとします。まず、看板や予約画面などで実際に使っている名称を確認し、媒体ごとの表記を整理します。検索対策だけを理由に名称を長くするのではありません。

注意点

  • 構造化データの実装は、ページ本文と記述内容が一致しているかを確認できる人が担当します。誤った住所や営業時間を機械的に出力すると、修正箇所が増えます。
  • 複数店舗がある場合は、店舗ごとに住所、電話番号、営業時間、URL、写真を分けて管理します。1つの店舗情報を全店舗に流用しないでください。

例外・適用できないケース

  • 小規模事業者で更新体制がない場合は、構造化データより先に会社概要や店舗情報の更新を優先しても問題ありません。情報の基礎が不正確なまま高度な設定を追加する必要はありません。

OrganizationとLocalBusinessをどう使い分けるか

法人や組織全体を説明するページではOrganizationを、店舗や地域に根ざした事業者を説明するページでは、実態に合うLocalBusinessの下位タイプなどを検討します。どの型を使うかは、事業の実態とGoogleの最新仕様を確認して決めます。

Organizationでは、組織名、別名、公式URL、ロゴ、説明、正式な法人名、住所、電話番号、公式SNSなどを記述できます。Googleは、トップページまたは会社概要など、組織を説明するページへの設置を案内しています。

店舗やクリニックなどは、組織全体の情報に加えて、各拠点の所在地や営業時間が重要になります。店舗ごとにページがある場合は、そのページの内容と構造化データを対応させます。

構造化データの型は多ければよいわけではありません。自社の実態に合わない型を選んだり、対応していない検索表示を期待したりするより、ページ上の説明を正確にすることを優先します。

  • 会社全体の説明:Organizationを検討
  • 実店舗・サロン・飲食店:適切なLocalBusinessの下位タイプを検討
  • クリニック:実態に合う医療系の型を検討
  • 複数店舗:店舗ごとのページと所在地情報を分けて確認
  • 公式SNS:sameAsなどで関連ページを示す場合も、公式アカウントであることを確認
ページの目的から考える構造化データの方向性
ページの目的 検討する対象 確認ポイント
企業トップ・会社概要 Organization 法人名、公式URL、ロゴ、所在地が本文と一致しているか
店舗ページ LocalBusinessなど 店舗名、住所、営業時間、電話、サービスが正確か
サービスページ サービスの説明 提供者、対象者、内容、料金、対応地域を明確にしているか
複数拠点ページ 拠点ごとの情報 各店舗の住所や営業時間を混同していないか

具体例

  • 本社と店舗が別の住所にある場合、会社概要には法人の所在地、店舗ページには来店先の所在地を記載します。どちらか一方に情報を寄せるのではなく、ページの目的に応じて区別します。

注意点

  • 構造化データに書いた情報は、ユーザーがページ上で確認できる情報と一致させます。
  • Organizationをすべてのページに重複して配置する必要があるとは限りません。サイトの構成とCMSの仕様を見て、保守しやすい場所に実装します。

例外・適用できないケース

  • 個人事業主でも、実際に事業を運営していることを説明する公式サイトは作れます。ただし、法人でないのに法人名を記載するなど、実態と異なる表現は避けます。

自社の会社情報や店舗情報を整理したい方へ

会社名・住所・サービス内容が媒体ごとに異なる、構造化データをどこまで設定すべきか判断できない、といった場合は、現在のサイトやGoogleビジネスプロフィールの状態を確認し、優先順位を一緒に整理できます。株式会社Growth Partners Japanでは、福岡県を中心に全国の中小企業向けに、SEO・AI検索対策やWebマーケティングの相談を承っています。

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エンティティSEOのメリットと限界

メリットは、自社情報の食い違いを見つけやすくなり、検索エンジンとユーザーの双方に事業内容を説明しやすくなることです。一方で、順位や特別な検索表示を保証する施策ではなく、情報整備の手間も発生します。

企業や店舗の基本情報を整理すると、サイト訪問者が知りたい情報にたどり着きやすくなります。問い合わせ先や営業時間が分かりやすくなれば、来店前の確認や問い合わせ時の行き違いを減らせる可能性があります。

検索エンジンに対しても、企業名、所在地、サービス、公式サイトなどの関係を説明しやすくなります。ただし、検索順位はコンテンツの有用性、検索意図、競合、地域性など複数の要素が関係するため、エンティティ情報を整えた結果を単独で評価することはできません。

また、情報を複数媒体で管理するほど更新漏れのリスクが増えます。導入後は、営業時間の変更、移転、電話番号変更、サービス終了などをどこに反映するか決めておく必要があります。

  • メリット:会社名や店舗名の表記ゆれを発見しやすい
  • メリット:所在地、営業時間、電話番号などの基本情報を整理できる
  • メリット:会社や店舗の特徴を、ユーザーにも検索エンジンにも伝えやすい
  • 限界:検索順位、ナレッジパネル、リッチリザルトは保証されない
  • 限界:情報源が多いほど更新・確認の負担が増える
  • 限界:実態のない情報を追加しても、信頼性の向上にはつながらない
取り組む前に確認したい適用条件
向いているケース 優先すること 向いていない・慎重なケース
店舗・クリニック・サロン 住所、営業時間、電話、予約先の統一 対面接触のないオンライン専業でGBPだけを作る
複数媒体を運用する企業 公式情報の基準表を作る 更新担当者が不在で誤情報が残り続ける
会社名やサービスが複数ある企業 法人名・ブランド名・店舗名を整理 実際にない拠点やサービスを追加する
サイトリニューアル後 旧情報と新情報を照合 構造化データだけでサイト課題を解決しようとする

具体例

  • サイトをリニューアルした後に、旧ドメインの会社概要、Googleビジネスプロフィール、SNSのプロフィールURLが残っているケースでは、まずリンクと基本情報の確認を行います。構造化データの追加だけでは、古い情報そのものは更新されません。

注意点

  • 成果を評価するときは、順位だけでなく、会社名検索からの訪問、問い合わせ前のページ閲覧、プロフィール情報の正確性など、目的に合った指標を設定します。
  • Googleビジネスプロフィールの口コミに返信する場合も、個人情報や医療・契約上の機密を不用意に公開しないよう注意します。

例外・適用できないケース

  • 地域名を含む検索では、エンティティ情報の整備だけでなく、地域の顧客に役立つサービスページやアクセス情報も必要です。基本情報の整理だけで地域検索全体をカバーできるわけではありません。

よくある失敗と、避けたい進め方

エンティティSEOで避けたいのは、名称へのキーワード詰め込み、実態のない店舗情報の作成、構造化データへの未掲載情報の追加、媒体間の更新漏れです。いずれも「情報を増やす」前に正確性を確認する必要があります。

Googleビジネスプロフィールの事業名に「福岡市中央区 格安 美容室 予約受付」などを足しても、実際の看板や公式文書で使っていなければ適切な名称とはいえません。検索対策のために事業名を変更するのではなく、カテゴリ、サービス説明、投稿、公式サイトの内容を適切に整えます。

また、実店舗がないのに住所を借りてプロフィールを作成したり、対応していない地域名をページに並べたりする方法も避けるべきです。検索に表示される可能性を高めるために、事実と異なる情報を使うと、後の確認や修正に負担が生じます。

構造化データは、ユーザーに見えない情報を自由に追加する欄ではありません。ページ本文で確認できる情報を、検索エンジンが扱いやすい形式で説明するものとして利用します。

  • 事業名に地域名やキーワードを過剰に追加しない
  • 実態のない住所や店舗を作らない
  • 提供していないサービスや対応していない地域を記載しない
  • 閉店・移転・営業時間変更を放置しない
  • 構造化データにページ上で確認できない情報を書かない
  • 同じ企業・店舗なのに媒体ごとに別の電話番号やURLを使わない
問題が起きやすい設定と改善方法
よくある設定 問題点 改善の方向
店舗名にキーワードを追加 実際の名称と一致しない可能性 看板・公式サイトなどで使う名称に戻す
複数地域に架空の拠点を作る 事業実態を正確に示せない 実際の拠点や対応地域だけを掲載する
構造化データだけ更新 本文や他媒体に古い情報が残る 情報台帳を基準に関連ページを更新する
型を増やせばよいと考える 検索表示の保証はなく保守が複雑 実態に合う最小限の型を選ぶ

具体例

  • 代表者が変わったのに会社概要、スタッフ紹介、SNSプロフィールで旧代表者名が残っている場合は、構造化データの修正だけでなく、訪問者が見る各ページを確認します。

注意点

  • Googleのガイドラインや構造化データの仕様は更新されるため、実装時には最新の公式ドキュメントを確認します。
  • 医療、法律、金融など専門性や広告規制が関係する業種では、SEOの都合だけで表現を変更せず、業界ルールも確認してください。

例外・適用できないケース

  • 同じ企業に複数のブランドや店舗名がある場合、名称を一つに統一できないことがあります。その場合は、法人名とブランド名の関係を会社概要や店舗ページで説明し、実際の使い分けを明確にします。

FAQ:エンティティSEOについてよくある質問

エンティティSEOは、企業や店舗の実態を正確に整理し、公式サイトや関連する情報源で一貫して伝える考え方です。構造化データだけを追加する施策ではありません。

ここでは、導入前に相談されやすい質問をまとめます。

エンティティSEOのFAQ
質問 回答
エンティティSEOはGoogleの公式用語ですか? Googleが公式に定義した独立の施策名ではありません。一般には、企業・店舗・人物・商品・サービスなどを実在する対象として理解してもらいやすくするSEOの考え方を指します。
構造化データを入れれば上位表示されますか? 上位表示は保証されません。構造化データはページ内容を検索エンジンが理解する手助けであり、検索結果での特別表示も必ず実現するわけではありません。
小さな会社でも取り組む意味はありますか? あります。まず会社名、住所、電話番号、営業時間、サービス内容などを整理し、公式サイトと外部プロフィールの食い違いを減らすところから始められます。
Googleビジネスプロフィールと構造化データは両方必要ですか? 役割が異なるため、対象事業者であれば両方を検討できます。ただし、対面接触のない事業者はGoogleビジネスプロフィールの対象条件を確認し、構造化データも必要性と保守体制を見て判断します。
会社名に地域名を入れると検索に有利ですか? 実際に使用している正式な事業名や店舗名でない地域名を、検索対策目的で追加するのは避けます。名称は看板、公式サイト、名刺などで使っている表記と一致させます。
SNSのアカウントが公式だと検索エンジンに伝えられますか? 公式サイトからSNSへリンクし、SNS側でも事業者名や公式サイトを確認できる状態にすると、関連性を説明しやすくなります。ただし、特別な表示や順位は保証されません。
まず何を確認すればよいですか? 会社名・店舗名、住所、電話番号、営業時間、URL、サービス内容、対応地域を一覧化し、トップページ、会社概要、店舗情報、Googleビジネスプロフィールなどと照合してください。

具体例

  • 最初から専門的なコードを変更するのが不安な場合は、情報確認シートを作り、公式サイトとGoogleビジネスプロフィールの名称・住所・電話番号・営業時間だけを比較する方法でも構いません。

注意点

  • FAQの回答も、自社の業種やGoogleの最新ガイドラインに合わせて調整してください。

例外・適用できないケース

  • Googleビジネスプロフィールの利用可否は、顧客との対面接触の有無など、Googleの掲載条件を確認して判断します。

要点まとめ:中小企業が最初に行う3つの確認

エンティティSEOを始めるなら、最初に「自社情報を一覧化する」「公式サイトと外部情報を照合する」「必要に応じて構造化データを検証する」の3段階で進めます。

エンティティSEOは、難しいコードを追加することから始める必要はありません。自社が何者で、どこにあり、何を提供しているのかを、顧客が迷わず確認できる状態にすることが出発点です。

そのうえで、会社サイトや店舗ページの内容に合わせて構造化データを検討します。設定後は、Googleの公式ドキュメントに沿ってテストし、公開後の状態を確認します。

  • 自社の正式名称、住所、電話番号、営業時間、URL、サービス、対応地域を一覧化する
  • 公式サイト、Googleビジネスプロフィール、SNSの情報を照合し、古い情報を更新する
  • OrganizationまたはLocalBusinessなど、実態に合う構造化データを必要な範囲で検討する
  • 名称へのキーワード詰め込みや、実態のない拠点・サービスの追加をしない
  • 上位表示を保証する施策ではなく、情報の正確性とユーザーの理解を高める取り組みとして評価する
公開前の最終チェック
確認項目 チェック内容
名称 公式に使用している会社名・店舗名になっているか
所在地 実際の住所や対応地域と一致しているか
連絡先 現在つながる電話番号・問い合わせ先か
営業時間 通常営業と臨時休業の案内に矛盾がないか
サービス 実際に提供している内容だけを掲載しているか
構造化データ ページ本文の情報と一致し、テストで問題がないか

具体例

  • 社内で確認できる人が限られている場合は、月1回、または移転・営業時間変更・サービス変更のタイミングで情報台帳と各媒体を照合する運用を決めておくと、更新漏れを減らしやすくなります。

注意点

  • 記事の内容はSEOの基本的な考え方であり、検索順位や問い合わせ数などの成果を保証するものではありません。

例外・適用できないケース

  • 複数店舗、医療機関、規制業種、複数ブランドを運営している場合は、公開前に専門家や関係部署と情報の正確性を確認してください。

よくある質問

Q1. エンティティSEOはGoogleの公式用語ですか?

A. Googleが公式に定義した独立の施策名ではありません。一般には、企業・店舗・人物・商品・サービスなどを実在する対象として理解してもらいやすくするSEOの考え方を指します。

Q2. 構造化データを入れれば検索順位は上がりますか?

A. 検索順位は保証されません。構造化データはページ内容を検索エンジンが理解する手助けであり、リッチリザルトやナレッジパネルなどの特別な表示も必ず実現するものではありません。

Q3. 小規模な会社は何から始めればよいですか?

A. 会社名・店舗名、住所、電話番号、営業時間、公式URL、サービス内容、対応地域を一覧化し、公式サイト、Googleビジネスプロフィール、SNSの表記を照合するところから始めてください。

Q4. Googleビジネスプロフィールと構造化データは同じですか?

A. 違います。GoogleビジネスプロフィールはGoogle検索やマップ上の事業者情報を管理する仕組みで、構造化データはWebページの内容を機械可読な形式で補足する仕組みです。

Q5. 事業名に地域名やキーワードを追加してもよいですか?

A. 実際の看板、公式サイト、名刺などで使用していない地域名やキーワードを、検索対策目的で事業名に追加するのは避けてください。事業名は実態に合わせて正確に記載します。

まとめ

この記事の要点

  • エンティティSEOはGoogleが公式に定義した独立施策名ではなく、企業・店舗・人物・商品・サービスなどを実在の対象として理解してもらいやすくする考え方です。
  • キーワードが検索される語句であるのに対し、エンティティは名称、場所、提供内容などが結び付いた実在の対象です。
  • 中小企業は、会社名・住所・電話番号・営業時間・サービス内容・公式URLを一覧化するところから始められます。
  • Googleビジネスプロフィールは検索・マップ上の事業者情報、構造化データはWebページの内容を説明する補助情報です。
  • 構造化データを設置しても、上位表示やリッチリザルト、ナレッジパネルは保証されません。
  • 実態のない拠点、未提供のサービス、過剰なキーワードを追加せず、正確性と更新しやすさを優先します。

参考資料

  1. SEO スターター ガイドGoogle Search Central

    参照内容:SEOは検索エンジンがコンテンツを理解しやすくし、ユーザーが検索を通じてサイトを見つけやすくするための取り組みであること。

  2. Organization 構造化データGoogle Search Central

    参照内容:Organization構造化データで組織名、公式URL、ロゴ、所在地、電話番号、公式SNSなどの情報を示せること、設置場所や具体的な組織タイプを検討する考え方。

  3. Local business 構造化データGoogle Search Central

    参照内容:LocalBusiness構造化データで所在地、営業時間、電話番号などの地域ビジネス情報を示せること、構造化データによる検索表示が保証されるものではないこと。

  4. 構造化データの概要Google Search Central

    参照内容:構造化データはページ内容を標準化された形式で説明する仕組みであり、対応形式、JSON-LD、Rich Results Test、Search Consoleによる確認などの基本事項。

  5. ビジネス プロフィールの概要と利用開始方法Google ビジネス プロフィール ヘルプ

    参照内容:Googleビジネスプロフィールで、Google検索やGoogleマップ上の事業者情報を管理できること。

  6. ビジネス プロフィールのガイドラインGoogle ビジネス プロフィール ヘルプ

    参照内容:ビジネス名、住所、カテゴリなどは事業の実態を正確に反映させ、検索対策目的で不要な情報を名称に追加しないこと。

  7. ビジネス プロフィールの対象となるビジネスGoogle ビジネス プロフィール ヘルプ

    参照内容:Googleビジネスプロフィールの対象事業者は、顧客との対面接触を行う事業者であること、オンラインのみの事業などが対象外になり得ること。

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参考資料・一次情報

  1. SEO スターター ガイド Google Search Central|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:SEOは検索エンジンがコンテンツを理解しやすくし、ユーザーが検索を通じてサイトを見つけやすくするための取り組みであること。

  2. Organization 構造化データ Google Search Central|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:Organization構造化データで組織名、公式URL、ロゴ、所在地、電話番号、公式SNSなどの情報を示せること、設置場所や具体的な組織タイプを検討する考え方。

  3. Local business 構造化データ Google Search Central|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:LocalBusiness構造化データで所在地、営業時間、電話番号などの地域ビジネス情報を示せること、構造化データによる検索表示が保証されるものではないこと。

  4. 構造化データの概要 Google Search Central|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:構造化データはページ内容を標準化された形式で説明する仕組みであり、対応形式、JSON-LD、Rich Results Test、Search Consoleによる確認などの基本事項。

  5. ビジネス プロフィールの概要と利用開始方法 Google ビジネス プロフィール ヘルプ|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:Googleビジネスプロフィールで、Google検索やGoogleマップ上の事業者情報を管理できること。

  6. ビジネス プロフィールのガイドライン Google ビジネス プロフィール ヘルプ|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:ビジネス名、住所、カテゴリなどは事業の実態を正確に反映させ、検索対策目的で不要な情報を名称に追加しないこと。

  7. ビジネス プロフィールの対象となるビジネス Google ビジネス プロフィール ヘルプ|参照 2026-07-12

    根拠として参照した内容:Googleビジネスプロフィールの対象事業者は、顧客との対面接触を行う事業者であること、オンラインのみの事業などが対象外になり得ること。

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